Z世代「年功序列制度って普通に良くね？実力主義は古臭い、オワコン」

年功序列から成果主義への移行が日本企業を駄目にした経緯は、２０年前の書籍「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」で明白に指摘されています。著者は富士通人事部社員として富士通が成果主義でぼろぼろになったのを見ていた方で、当時この書籍はビジネスマン必読の書でした。amzn.to/4oPf6rA

営業や開発といった分野ですら本書にあるように成果主義はマイナス面のほうが強いのに、人事や経理といったバックオフィス部門では全く意味をなさないのは明白です。

でも当時は若手が「仕事をしない社内老害が高給」とまるで近衛兵のように年長者を糾弾していて、総人件費を削りたい経営陣がこれを利用して成果主義を導入した経緯があります。私は当時ビジネスサイト編集長として本書著者の城繁幸をはじめ、関連する方々を取材し、記事にまとめました。まあ……結局全く改善されず、成果主義という名の人件費抑制策はその後も日本企業を蝕んでいきました。

ちなみにメディア企業である当時の私が所属していた出版社の社長もこの本の問題意識を共有しながらも「ウチは成果主義じゃなく能力主義だ」という謎の言い訳で事実上の成果主義を導入しました。ウチもそうですが二期四年で交代していくようなサラリーマン社長は自分の統治期間を「大過なく過ごす」のが第一の目的になっており、長期的な視野に立った改革などできなかったと思います。今でもそれは変わらず、ユニクロやスズキ、トヨタやワタミといった創業家社長がワンマンでドライブする企業のほうがはるかに経営は健全です。

能力を判断される側に不満が溜まったり、その地位に就くにあたって適切な能力を持たない者が誤って就かされることもある

こういった生まれの差は、場合によっては個人の努力によって覆すのが難しく、

メリトクラシーによって貧しい生まれの子供が高い地位に抜擢される効果よりも、豊かな家の子供たちがどんどん高い地位を得てますます豊かになる格差拡大の効果の方が大きい可能性がある。

どのくらい距離を取れるだろうか

年功序列から外れた優秀なフリーランスばかり集めたら内輪揉めし始めるからな