- 1 : 2024/04/07(日) 09:00:44.16 ID:lKksVLEp0
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ハイライトを咥えジッポで火を付ける。
貴彦「ふー……。」
喫煙所を探さないといけないのは辛いがタバコはやめられないな。
この年齢でアルバイトは受からないか。自分より一回り年下の人間に戦力外通告をされるのは想像よりもきつかった。貴彦「これからどうすっかな。」
目的もなく池袋の街を歩く。金がほとんど残ってない。
派手な店があるからふと見上げるとパチ●コ屋だった。貴彦「ダイナムか。若い頃よく通ったっけ。」
パチ●コで泡銭を得たら叙々苑で焼き肉でも食べようか。
そんな気分になった俺はダイナムに入ろうとした。?「すみません、そこのスタジャン着た男の人!」
- 2 : 2024/04/07(日) 09:01:18.50 ID:lKksVLEp0
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貴彦「ん?」
?「お話できませんか?」
バイクに跨った男が声をかけてきた。見た目は30歳くらいだろうか。
髪を染めていて、まともな社会人ではないことが伺える。貴彦「なに?俺今からパチ●コしようと思ってたんだけど」
?「やめたほうがいいです。まず勝てませよ。それに奇跡が起きて10万円勝ったとしてもそこで辞めることができません。10万円以上お店に返すことになります。」
こいつ、人間の心理をよくわかっているな。チャラいのになかなか聡明な奴。
?「それよりも、仕事の依頼をしたいのですが。」
貴彦「仕事?」
?「はい、メイドになる気はありませんか?」
- 3 : 2024/04/07(日) 09:01:56.03 ID:lKksVLEp0
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貴彦「は?」
?「嫌ですか?」
貴彦「俺、男なんだけど。執事じゃなくてメイド?」
?「メイドです。あなた、女性になってみたくはありませんか?」
貴彦「……話が全く見えないんだが。女になんてなりたくないよ。」
?「なれるとしたら、の話ですよ。高橋留美子の漫画読んだことありますか?」
貴彦「らんまだろ?もし女になんてなったら髪は美容室に通って化粧はしなきゃならないし身なりは気を使わなきゃならない。それに毎月辛い目に合うだろうが。メイドなんて無理!じゃあな」すたすた
?「大丈夫、あなたは性転換なんてせずメイドとして働くことができます。」
貴彦「なんだよそれ!俺がメイド服着たら不愉快すぎて見た人が食欲失くすだろうが!それに警察に捕まるだろ!」
- 4 : 2024/04/07(日) 09:02:25.66 ID:lKksVLEp0
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神「実は私は性を司る神なのです。」
貴彦「は?神?」
神「はい、信じられませんか?」
貴彦「無理でしょ!誰が信じるの?なんで神様がそんなでかいハーレーに乗ってライダースなんて着てるんだよ!」
神「好きなんですよ。後ろ乗ってみますか?」
貴彦「いいよバイクなんて怖いから!」
神「そうですか……一緒に海にでも行きたかったのに……」しゅん
貴彦「落ち込むなよ……もしかしてこれ新手の詐欺かなにか?全財産合わせてもNintendo Switch買えないくらいなんだけど」
神「詐欺ではないですよ。あなたには南麻布にあるお屋敷で住み込みでメイドとして働いていただきたいんです。お坊ちゃんのお世話役です。給料は月給23万円ほどでいかがでしょうか?41歳男性の平均がそれくらいですが」
- 5 : 2024/04/07(日) 09:03:10.65 ID:lKksVLEp0
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貴彦「ちょっと待て……なんで俺が41歳だと知っている」
神「すみません、あなたのことは調べさせていただきました。吉井貴彦さん41歳現在無職特に特技なし」
貴彦「……こうして言われてみると俺ってどうしようもない男なんだな……落ち込む……一応アニメとフィギュアには結構詳しいんだぞ」がっくり
神「どうしようもない男?そんなことあり得ませんよ、あなたを選んだのにはちゃんと理由があるんです」
貴彦「理由って?」
神「今はお話できません。仕事の詳細はお話しました。どうされます?」
- 7 : 2024/04/07(日) 09:03:43.28 ID:lKksVLEp0
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貴彦「断る。どう考えても怪しいしな。」
神「あはは……では、次の仕事が見つからなかったら一週間だけ働いてもらうのはどうでしょうか?2週間後、日曜日にこのメモの住所に来て下さい。」
貴彦「……」
神「では」
ブロロロロロロオオオオオーーーーーーー!!!!
自称神様がハーレーで去っていく。こんな怪しい話、騙される奴いるのか?
貴彦「……なんなんだよ」
貴彦「……」
貴彦「……へー、今ってリゼロのパチ●コなんてあるんだな。レムかわいかったし、これにしよ」自動ドア ガー
- 8 : 2024/04/07(日) 09:04:25.07 ID:lKksVLEp0
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~2週間後~
神「貴彦さん!来てくれましたね!」ニコ
貴彦「バイト全滅だったんでね。」
神「では、早速貴彦さんのお部屋にご案内します。」
貴彦「よろしく。」
~屋敷の中~
貴彦「どんだけでかい家なんだよ……。」キョロキョロ
神「ここです。」ガチャ
貴彦「うわー洒落てるな。アンティークっていうの?これ?」キョロキョロ
神「そうですね。英国アンティークでしょうか。」
貴彦「こんな部屋に入ったの初めてだわ。」
- 9 : 2024/04/07(日) 09:04:52.76 ID:lKksVLEp0
-
神「貴彦さんのメイド服ですが、こちらになります。」クローゼット ガラッ
貴彦「……。あのさ、笑いものになる覚悟して来たけど、本当に俺がこれ着るのか?確かにサイズはXLって感じだけど。」
神「着替える前にこれを食べて下さい。」
貴彦「チロルチョコレート?」
神「はい。食べればわかりますよ。」
貴彦「はぁ……。もうなんでもいいや。」
神「着替えたら教えて下さい」ガチャバタン
貴彦「……チョコ嫌いなんだよな」包み紙がさがさ
貴彦「……」もぐもぐ ごくん
- 10 : 2024/04/07(日) 09:05:19.72 ID:lKksVLEp0
-
貴彦「何も起こらないじゃん」
貴彦「これどうやって着るんだよ……スカートなんてどうやったらいいのか……」
~30分後~
貴彦「着たぞ」
神「……」ガチャ
貴彦「……」
神「とっても可愛いです」にこ
貴彦「殴っていいか?」イラ
神「本気で言ってますよ。あなたは今、他人にこう見えています」大きい鏡
貴彦「え!?」
- 11 : 2024/04/07(日) 09:06:04.99 ID:lKksVLEp0
-
神「どうです?可愛いでしょう?」
貴彦「……どうなってんのこれ?手品か?」
神「私は性を司る神。言ったはずですよ?」
貴彦「……でも自分の肉眼で見るとおっさんの体なんだが」
神「そう見えるのはあなただけです。」
貴彦「……すごいな」
神「毎日チロルチョコレートを一つ食べていただきます。一日で効果は切れますよ。仕事中は【瑞貴(たまき)】と名乗って下さい。あなたの名前を一文字お借りしました。」
貴彦「たまき、ね。わかった。で、仕事のほうは?」
神「今から拓海お坊ちゃんのお部屋にご案内します。」
貴彦「……いよいよか」
神「あ、言い忘れてました。人には絶対に触れないで下さいね。男性の体の感触であなたの正体がバレてしまうので」
貴彦「……大丈夫かな」
- 12 : 2024/04/07(日) 09:07:09.33 ID:lKksVLEp0
-
こんこん
ガチャ
貴彦「し、失礼します。」ガチガチ
拓海「……」ソファに横になってる
貴彦「わわわ、わたくし、今日からお世話になります、メイドのたk、瑞貴と申します。」
拓海「……そうなんだ。よろしく。」
貴彦(ん?杖?)ちら
拓海「……ああ、知らされてないんだ?僕、左足が動かないんだ。」
貴彦「失礼しました。」
拓海「……いいよ、一日中家にいるけど、たいして仕事はないから。」
貴彦「了解しました。」
- 13 : 2024/04/07(日) 09:08:03.19 ID:lKksVLEp0
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拓海「……僕、不登校なんだ。精神科行って鬱の薬も飲んでる。笑っちゃうでしょ?」
貴彦「全然いいんじゃないですか?行きたかったら行けば良いんですし」
拓海「え?」
貴彦「?」
拓海「……普通、学校行かなきゃいけないとか、不登校カッコ悪いとか、思わない?……なんか全然そう思ってない顔だね」
貴彦「辛い時に休むことっていけないことなんですか?」
拓海「……」
貴彦「拓海様、ターンエーがお好きなんですね。」ポスターを見る
拓海「!?」
貴彦「夕飯ができましたらお呼びします。」ガチャバタン
拓海「……」
ガチャ
貴彦「あ、ドミノピザでいいですよね?」
- 14 : 2024/04/07(日) 09:08:40.98 ID:lKksVLEp0
-
~二日目~
貴彦(掃除なんてろくにしなかったからなー……適当にクイックルワイパーかけときゃいいだろ……)すいすい
貴彦(洗剤ってこれか?……うわ!!これどうするんだ!?)洗濯機ぴっぴっぴっ ゴウンゴウンゴウンゴウン
貴彦(料理なんてカップラーメンくらいしか作ったことねーよ……痛って!指切った……)とんとん
貴彦(タバコ吸いてー……)はぁ
拓海「……」
- 15 : 2024/04/07(日) 09:09:34.23 ID:lKksVLEp0
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~3日目~
拓海「……」カチャカチャ
こんこん
貴彦「失礼します」ガチャ
拓海「……」カチャカチャ
貴彦「洗濯物持っていきますね」
拓海「……うん」カチャカチャ
貴彦「格闘ゲームやるんですね」
拓海「え?瑞貴知ってるの?」
貴彦「私、結構好きなんです」
拓海「教えてあげようか?ここ座りなよ」
貴彦「お願いします」ソファーに座る
拓海「対戦してみようか、コントローラーは何が良い?色々あるけど」
貴彦「今繋いであるパッドでいいです。」
拓海「わかった。女の子はこっちのほうがいいよね。」
貴彦「……」ジュリ選択 拓海「ジュリか」ガイル選択
- 16 : 2024/04/07(日) 09:10:03.35 ID:lKksVLEp0
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ファイト!
ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ
PERFECT K.O.貴彦「ありがとうございました」にこ
拓海「えっ……なんでこんなに強いの?女の子なのに珍しいね」
貴彦「ゲーム結構好きなんです。拓海様はコンボはうまいですけどそれ以外が甘いです。」
拓海「良かった。」
貴彦「え?」
拓海「今までのメイドは、僕の趣味なんて理解してくれなかった。瑞貴がメイドになってくれて嬉しいよ。」
貴彦「趣味が近いのはいいですよね。」
拓海「アニメとかゲームが好きなんだけどね。見下してくる人が多くて、嫌になることがあるんだ。自分でもくだらないことやってるなって思うよ。」
- 17 : 2024/04/07(日) 09:10:56.20 ID:lKksVLEp0
-
貴彦「……」
拓海「瑞貴?」
貴彦「拓海様、素敵な人ってどんな人でしょうか?」
拓海「え?……素敵な人?」
貴彦「小学生の頃って、足の早い男子がモテますよね。中学生の頃は偉そうな感じの男子がモテる。友達も多いです。大人になったらお金持ちがモテる。でもそういったカードを持って産まれなかった人は、どうすれば素敵な男性になれると思いますか?」
拓海「……わからない。」
貴彦「私は好きなことを頑張ってる男性だと思います。何だって良いんです。アニメでもゲームでも。下手でも二次創作の漫画を描いてネットにあげてみてもいいと思います。頑張ってる男性のことを、ちゃんと女の子は見ていると思いますよ。」
拓海「……」
貴彦「自分の好きなことを否定しないでください。ではおやすみなさい。」ガチャ
- 18 : 2024/04/07(日) 09:12:02.78 ID:lKksVLEp0
-
~4日目~
拓海「瑞貴、今日は一緒に料理するよ。」
貴彦「え!?そんな!いいですよ仕事ですし!」
拓海「一緒に作りたいんだ。駄目?」
貴彦「……何が食べたいですか?」にこ
拓海「じゃあ麻婆豆腐なんてどう?材料はあるし」
貴彦「いいですね!……あれ?クックドゥじゃないんですね……」
拓海「あはは……ちゃんと作ったほうが美味しいよw」
貴彦(えーと、たしかかーちゃんが豆腐は手のひらの上に乗せて切ってたよな)包丁ぐっ
拓海「あっ!瑞貴!力入れすぎだよ!」さっ
貴彦「!?」ばっ 豆腐ベチャ
拓海「え?」
貴彦「……」
拓海「……」
貴彦「も、申し訳有りません、実は、男性に触れられるのが苦手でして」
拓海「……そうなんだ。ごめん。」
- 19 : 2024/04/07(日) 09:12:59.64 ID:lKksVLEp0
-
~5日目~
こんこん
貴彦「失礼します」ガチャ
拓海「……似合うかな?」
貴彦「え……制服?」
拓海「うん、学校、行ってみようと思って」
貴彦「大丈夫なんですか?鬱病のほうは……それに、その、」
拓海「松葉杖には慣れてるから大丈夫だよ。それに薬飲んでれば鬱病なんて平気だから」
貴彦「拓海様って、どれくらい学校に行ってないんですか?」
拓海「1年と半年くらいかな」
貴彦(え!?すげーな……俺ならもう諦めてる……)
拓海「なんか、瑞貴に元気をもらったっていうかw頑張ろうかなって」にこ
貴彦「!!」ドキッ
拓海「瑞貴?」
貴彦「な、なんでもないです!あ、あの、お掃除してきます!!」ぴゅー
拓海「?」
- 20 : 2024/04/07(日) 09:13:43.06 ID:lKksVLEp0
-
~6日目~
拓海「瑞貴、申し訳ないんだけど、肌に触らないでいいから、お風呂で背中だけ洗ってもらえないかな?」
貴彦「いいですよ。私はメイドなんですから、遠慮なさらないで下さい。」
馬鹿みたいに広い風呂に入る。檜風呂か。香りがいい。
拓海「背中だけは自分でできないんだ。」
貴彦「はい、こんな感じでどうですか?」ゴシゴシ
拓海「気持ちいいよ、ありがとう瑞貴。」ニコ
若いだけあって肌が綺麗だな。水をはじいてやがる。
女みたいな顔してるくせに、男らしい背中だな。 - 21 : 2024/04/07(日) 09:14:09.76 ID:lKksVLEp0
-
……あ。
貴彦「す、すみません、ちょっとお手洗いに」
拓海「うん」
貴彦「」ガラガラ…… ドタドタドタ
ガチャバタン
貴彦「はぁ……はぁ……」
貴彦「なんで興奮してんだ……相手は男だぞ……俺は女が好きなんだ……」
貴彦「なのにこんな……」
- 22 : 2024/04/07(日) 09:14:31.96 ID:lKksVLEp0
-
~10分後~
ガラガラ……
貴彦「す、すみません。お待たせいたしました。」
拓海「瑞貴、大丈夫?体調が悪いんじゃ」
貴彦「い、いや、大丈夫ですよ!あははw」ゴシゴシ
拓海「そう、無理はしないでね」
- 23 : 2024/04/07(日) 09:15:18.80 ID:lKksVLEp0
-
~6日目の夜~
拓海「……」星空を見上げる
貴彦「拓海様、学校、どうでした?」
拓海「みんな心配してくれたよ。それに優しかった。先生も気遣ってくれてて助かった。」
貴彦「良かった……。勉強のほうはどうです?浦島太郎状態ですか?w」
拓海「勉強は自分で少しはやってたから大丈夫だよ。」
貴彦「もし学校が嫌になったらまた休んでもいいですからね?例えカッコ悪いと思うことでも、私には本音を言って下さい。」
拓海「ありがとう瑞貴」
貴彦「クラスメイトの女子からモテてるんじゃないですか?」ニヤ
拓海「どうかな……一緒にごはん食べてくれたのは女子だったけど」
- 24 : 2024/04/07(日) 09:15:56.89 ID:lKksVLEp0
-
貴彦「拓海様って女性慣れしてるんですね。可愛い子相手だと緊張とかしませんか?」
拓海「偉そうに聞こえるかもしれないけど、メイドになってくれる女性はみんなルックスが良かった。女優や歌手やアイドルを目指してるような子が多かったかな。今は乃木坂だか欅坂だかに入って活躍してる子もいたよ」
貴彦「へぇ……すごいですね。新しいメイドが私でガッカリしたんじゃないですか?」ニヤ
拓海「そんなことはないよ。……こ、こんな事言うの恥ずかしいけど、た、瑞貴が今までで……一番のメイドだよ。」
貴彦「え?」
- 25 : 2024/04/07(日) 09:16:32.73 ID:lKksVLEp0
-
拓海「……僕はほとんど恋愛経験がないから、女性をよくわかってないけど、確かに女性にルックスは必要だと思う。一緒にいて幸せになれるから。でも一番大事なのは、心だと思う。」
貴彦「心ですか?」
拓海「……うん。見た目なんて、所詮親からもらったものでしょ?でも心は違う。頑張って、傷ついて、笑って、泣いて、自分で磨いてきたものだと思う。一緒にいたいと思うのは、心が美しい女性。」
貴彦「……」
拓海「……瑞貴、僕と婚約してくれないか?」
貴彦「は?」がびーん
- 26 : 2024/04/07(日) 09:17:21.77 ID:lKksVLEp0
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拓海「僕、頑張って大学に行って就職するから、瑞貴を幸せにする。」
貴彦「な、何言ってるんですか?」
拓海「もっとお金持ちじゃなきゃ嫌?それとも僕のことが嫌い?」
貴彦「……本気ですか?」
拓海「瑞貴とずっと一緒にいたいんだ。」すっ
貴彦「触るな!」
拓海「あ……ごめん。」
貴彦「……」
拓海「……」
貴彦「おやすみなさい拓海様」スタスタスタ
拓海「……」
拓海「……」ぐすっ
- 27 : 2024/04/07(日) 09:17:45.01 ID:lKksVLEp0
-
~使用人の部屋~
こんこん ガチャ
神「どうして泣いてるんですか?」
貴彦「な……なんでもない!目にゴミが入って……」ゴシゴシ
神「ずっと見てましたから、嘘つかなくていいですよ」
貴彦「……」
神「巧海さんのことが好きになりましたか?」
貴彦「あり得ない!!俺はホモじゃねーよ!!」机ドン!!
- 28 : 2024/04/07(日) 09:18:06.91 ID:lKksVLEp0
-
神「……」
貴彦「……」
神「これを」すっ
貴彦「?」
神「もし本当に女性になる覚悟があるならこれを食べて下さい。今までのチロルチョコレートとは違いますよ。」
貴彦「……なんでスニッカーズなんだよ。」
神「僕チョコレートが好きなんです。」
貴彦「……俺は女が好きなんだよ。それに最初に会った時に言わなかったか?もし女になんてなったら髪は美容室に通って化粧はしなきゃならないし身なりは気を使わなきゃならない。それに毎月辛い目に」
- 29 : 2024/04/07(日) 09:18:39.28 ID:lKksVLEp0
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神「でしたら食べなくて結構です。1週間お疲れ様でした。」
貴彦「え?」
神「貴彦さんに仕事を依頼して正解でした。巧海さんには生きる希望が産まれました。退職金として20万円くらいは差し上げます。」
貴彦「20万!?」がびーん
神「はい。貴彦さんは大変重要な仕事を成し遂げられました。きっと自信につながったと思います。再就職頑張ってくださいね。」
貴彦「……」
神「あ、そうそう、そのスニッカーズですが、今夜の24時になったら効果が切れてただのチョコレートになってしまいます。貴彦さんには関係ない話ですけど」
貴彦「……」
神「お仕事は明日まで、ということで」スタスタ
- 30 : 2024/04/07(日) 09:19:24.11 ID:lKksVLEp0
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~7日目の朝~
ぴぴぴぴ……ぴぴぴぴ……
拓海「……ん」
貴彦「おはようございます。拓海様。遅刻しますよ?」
拓海「……おはよう。……瑞貴、……僕のこと怒ってないの?」
貴彦「何のことですか?」
拓海「……い、いや、なんでもない」
貴彦「ふふ、寝癖がすごいですよ?」さわ
拓海「!?」
貴彦「どうされました?」
拓海「た、瑞貴、今、僕に触ったよね?」
貴彦「寝坊しますよ、拓海様」にこ
第2章に続く
- 31 : 2024/04/07(日) 09:41:58.48 ID:38C34yHw0
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これなに?
- 32 : 2024/04/07(日) 09:44:06.03 ID:wIstmMN50
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長すぎて読む気失せる
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