アベプラにガチイスラム研究家の同志社教授が登場、飯山陽との格の違いをみせつけてしまう…

「イスラエルがイランを先制攻撃、これが危険だ」ガザ地上戦に?混沌の中東情勢
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同志社大学院　内藤教授
「ハマスはどこかにきちんとした基地があるような組織だった軍隊ではない　ハマスの構成員は普通にガザ地区のマンションに市民とともに暮らしているし、ハマスとガザ市民を訳で攻撃することは物理的に不可能だ
　南への避難が遅れていると言われてるが、鉄道があるわけでもバスがあるわけでもなく、当然すんなりとは進まない　またナクバの悲劇からパレスチナの人々は"一度離れたらもうここには戻って来れない"という思いが強い、そうした心理面も影響してる
　ハマスは2005年頃から立ち上がったが、イスラム教を大切にしつつお互い助け合う援助組織だった　それが追い詰められて段々過激化していった
　2007年、ガザ地区はイスラエルによって完全に閉じ込められる、ガザ地区にいる多くの若者は外の世界も知らないし、自由を知らない
　ガザの若者は何もイスラム原理主義が好きなわけでも無いし、テロリストとして生まれたわけでもない
　しかし他に手段がなくハマスに参加して敵と戦う方に吸い寄せられ行ってしまう」

南弁護士
「現実的にイスラエルは民間人を犠牲にせずにハマスとだけ立ち向かうようなことはできるのか」

内藤教授
「今となってはもう手遅れだ、ガザを閉じ込めて封鎖したのが全ての間違いだったとしかいえない」

パックン
「イスラエルとすれば、ガザ市民による自爆テロやインティファーダ(抵抗運動)が繰り返されたからガザを閉じ込めた　という主張をすると思う」

内藤教授
「パックンさんの言っていることは正しい、しかし更に遡るとイスラエルは"戦争で手に入れた領土からは手を引け"という国連安保理の、イスラエルパレスチナ問題に関するほぼ唯一の決議を無視し続けている　これが自爆テロを引き起こしている
　オスロ合意以降も、パレスチナ西岸にイスラエルは度々虫食い的に入植をして領土を広げている　国連安保理にこれをやめさせる決議案が出されてもアメリカが拒否をする
　暴力の応酬になれば強い方が弱い方を封じ込めてしまう」

司会
「どっちもどっち論のようなものを唱える人もいますがどうですか」

内藤教授
「酷く短絡的な思考で支持しません、ハマスの作戦行動は明確にテロです　しかしその後イスラエルがやってることも完全にテロです　
　そしてそれらは長い長い歴史の積み重ねから発生している　それらの歴史をきちんと捉えて見る必要がある」

大空幸星
「ガザ地区では国境なき医師団も日本のNGOも長い歴史をかけて人道支援をやってきた　なんとかそれを支援しなければならないが、彼らにもミサイルが落ちてくる　これをまず止めないとどうにもならない」

あおちゃんぺ
「ハマスやヒズボラをイランが支えていて、このままイスラエルの暴挙が続けばイランは傍観していられない　という話があった
　イランは他所のケンカに加勢して何か得があるのでしょうか」

内藤教授
「大切なご指摘だと思います　イランとイスラエルは完全な敵対関係で、可能ならお互いを壊滅させたい　しかし現実的ではない
　イランは道徳警察による取締が厳しく、国民から相当反発が高まっている　不満の他所に反らせたい意向もあると思う」

パックン
「イランはサウジアラビアとイスラエルの国交正常化の動きをかき乱したくて、ハマスをけしかけたという見方もありますよね」

内藤教授
「補足しますとイランとサウジアラビアはスンニ派とシーア派の代表格でずっと敵対関係だった　しかしここに来て中国の仲介で両者の関係が改善した
　一方でアメリカは中東情勢を安定させようとイスラエルとバーレーン、UAEなどの国交を正常化させた　そして最後はサウジアラビアとイスラエルの正常化だと目論んだ
　ハマスはこの流れに大変な孤立感を感じたのは間違いない」

司会
「アメリカから見たイランはどうですか？」

パックン
「1979年、イランで革命が起きアメリカ大使館の人間を捕虜に取った　僕の世代は生々しく覚えている　勿論それ以前にCIAが政権転覆を狙うなどアメリカも悪いことをしている
　がアメリカ国民はイラン=敵と完全に思い込んでる　イランがハマスを支援してるのなら、ハマスも非難しなければならない　と義務的に考えている人が結構いる」

内藤教授
「私もよく覚えていますよ笑　当時アメリカの敵はソ連と社会主義国だった　アメリカ人はイランのことをよく知らなかった
　それなのにイランから突然敵国とみなされ大使館を占拠されてしまった　この驚きと怒りは今でもくすぶっている」