岸田首相「漁業者との信頼深まったので汚染水をぶっ放すわ」

岸田文雄首相は東京電力福島第1原発処理水を巡り、8月下旬から9月前半の間に海洋放出を開始する方向で検討に入った。8月17日からの訪米時に実施する日韓首脳会談で尹錫悦大統領に安全性を改めて説明し、帰国後に開始時期を判断する構え。放出に反対する中国の反発は必至で、福島など地元の理解を得られるかどうかも課題となる。首相は7日「漁業者との信頼関係は少しずつ深まっていると認識している」と表明した。

　西村康稔経済産業相らが地元漁業関係者などと対話を重ねていると言及し「政府を挙げて安全性確保と風評対策について丁寧に説明を重ねていく」と強調した。放出開始時期については「夏ごろ」の方針に変更はないと述べるにとどめた。視察先の東京都内で記者団の質問に答えた。

　政府と東電は2015年、処理水について「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」と福島県漁業協同組合連合会に約束した経緯がある。首相も放出前に全国漁業協同組合連合会の会長に面会し、理解を求める意向だ。

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