女性アスリートが語る、性的画像問題が生んだ意外な弊害「鍛えられた肉体美を見て欲しいという気持ちがある」

性的画像が生む“意外な弊害”

「性的画像問題で、私がひとつ問題だなと感じたのは、選手の鍛え抜かれた肉体の美しさは陸上を知らない人に知ってもらうためのキッカケにもなるということです。これは陸上に限らず、水泳やボクサーなどにもそういう側面があると思いますが、そこに悪意があるのか、ないのかはすごく判断が難しいなと。私も雑誌やSNSで取り上げていただいて凄く嬉しいのですが、私みたいにありがたい・嬉しいと思う人もいれば、性的だと捉え嫌な思いをする選手もいると思うので……」

　さらに卜部は、被害を恐れて過剰な規制を設けることで、SNSなどのソーシャルメディアで選手の活躍が拡散されなくなってきたことに危惧を抱いている。
「嫌な思いをしないために、選手の撮影や動画拡散を良しとしない実業団もありますが、それはスポーツの可能性や発展を狭めてしまうのではないかなと思うんです。選手は競技だけしていればいいという見方もありますが、『どんな思いで、どんな取り組みをしているのか』はメディアを通してだけではなく、皆さんが個人として発信して頂くことも、陸上界が発展していくためにすごく大事なことだと思っています」
https://number.bunshun.jp/articles/-/848536