小池百合子、プッツン！

　収まる気配のないオミクロン株の拡大に対して、小池氏は不要不急の外出自粛を強く求めていた。一方で、政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長が「『人流抑制』ではなく『人数制限』というのがキーワードになる」と発言したことが、小池氏の発言と矛盾すると話題になっていた。

　小池氏は会見で「課題は人流と人との接触の機会の削減で、不要不急の都道府県間の移動の自粛は（国の）基本的対処方針に書かれている。尾身先生はそれを超えたことをおっしゃっている。そこは国と尾身先生で整合性を取っていただきたい」と、キッパリと言い切った。

　苦言は尾身会長だけでなく、政府に対してもあった。まん延防止等重点措置から緊急事態宣言になる可能性について記者から問われると、小池氏は「そうした事態にならないように国から励ましの言葉をいただいているが、いただきたいのは３種の神器です。ワクチンと経口薬と中和抗体です」と、言葉よりも具体的なモノを求めた。

　かなりイライラが募っている様子の小池氏。コロナ対策をめぐって今後、国とのバトルでも起きてしまいそうな雰囲気も漂っている。というのも昨年６月に小池氏が過度の疲労で入院したときも、背景に国とのバトルがあったとされているからだ。

　都政関係者は「小池氏は当時、緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に切り替わるにあたって、国との調整が難航しました。小池氏は二徹（２日間の徹夜）したほどで、過度の疲労の原因にもなっていました」と指摘していた。

　今回は大丈夫なのか？　別の都政関係者は「小池氏も都も、国とバトルするつもりはありません。そのために小池氏は、岸田首相と何度も面会をして話し合ってきたのです。もう徹夜するようなこともないでしょう」と、今回は体調不良に追い込まれる心配はないと話した。

　会見でイライラしているように見えたのは、「尾身発言と矛盾があると報道で騒がれたことで、何か対立しているんじゃないかとされたことにイラっときているのでしょう」（前出関係者）。国との対立構造を作られたことにカチンときた、というわけだ。

　いずれにしても、国と都の足並みが乱れないようにしてもらいたいものだ。