愛国者「この銃乱射事件はフェイク！」→遺族から訴えられて2300億の賠償命令

2025年10月15日（NBCニュース）

米連邦最高裁判所は、陰謀論者アレックス・ジョーンズが、サンディフック小学校銃乱射事件の犠牲者家族への巨額の名誉毀損判決を阻止しようとした試みを退けた。

この決定により、ジョーンズは依然として10億ドル（約1,500億円）以上の損害賠償責任を負うことになる。彼は、自身が運営するメディア「Infowars」で長年にわたり、2012年のサンディフック事件が「でっちあげ」だと主張し、犠牲者の遺族たちが「役者」だと虚偽の発言を繰り返していた。

最高裁は月曜日、ジョーンズの上訴を受理しない決定を発表した。これにより、コネチカット州とテキサス州の裁判所で下された名誉毀損判決が確定した形となる。

ジョーンズ側は、訴訟手続きが不公正だったと主張し、特に自身の弁護士が誤って原告側に携帯電話の中身を送ってしまったことなどを理由に上告していた。しかし最高裁はコメントを付けずに棄却した。

コネチカット州の裁判では、原告である犠牲者家族らが、ジョーンズの虚偽発言によって「脅迫や嫌がらせを受け続け、心的外傷を負った」と証言。陪審団は2022年、ジョーンズに対して約15億ドルの支払いを命じた。別のテキサス州の裁判でも数千万ドルの賠償が命じられている。

ジョーンズは現在、破産手続きの中でこれらの判決の支払いを巡って争っている。破産裁判所では、彼がInfowarsの資産を使って債務を回避しようとしているとの指摘もある。

一方、犠牲者家族の代理人は「正義が再び確認された」とコメントし、「ジョーンズがどんなに逃げようとしても、彼の嘘がもたらした痛みからは逃れられない」と述べた。