高市早苗、インフレを加速させる目算か「デフレじゃなくなったと安心するのは早い」

ニューアベノミクスで利上げ牽制　高市氏と日銀、独立性めぐり緊張感
西尾邦明
2025/10/9 11:00有料記事
「金融政策に責任を持たなきゃいけないのは、政府でございます」

事前の予想を覆し、自民党総裁選を勝ち抜いた高市早苗氏は4日、会見でこう力説した。日本銀行が模索する追加利上げを念頭に置いているのは明らかだった。

高市氏は、長引く物価高の主因は一時的な原材料高と説明。「日本経済はギリギリのところにある」「（物価が下がり続ける）デフレじゃなくなったと安心するのは早い」と続け、政府と日銀が「足並みをそろえていかなきゃいけない」と語った。

金融市場はすぐに反応した。日銀の利上げを牽制（けんせい）したとの見方が広がり、市場が予測する10月末の利上げ確率は5割超から3割弱に急減した。

一方、積極財政と、低金利が続くとの思惑から、日経平均株価は最高値を大幅に更新した。「サナエノミクス」「ニューアベノミクス」の期待に市場は沸いている。

高市氏の経済政策の背景には何があるのか。

自他ともに認める故・安倍晋三元首相の「後継者」で、政治信条に加え、経済政策でも強く影響を受けている。

安倍氏は第2次政権で「異次元」の金融緩和を柱とする「アベノミクス」を推し進めた。理論面から政策を支えた面々はいま、高市氏の経済ブレーンとなっている。

その1人である本田悦朗・元内閣官房参与は、高市氏の経済政策のキーワードの一つとして「高圧経済」を挙げる。

「高圧経済」とは

金融緩和を長期的に維持し…

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ニューアベノミクスで利上げ牽制　高市氏と日銀、独立性めぐり緊張感：朝日新聞

「金融政策に責任を持たなきゃいけないのは、政府でございます」　事前の予想を覆し、自民党総裁選を勝ち抜いた高市早苗氏は4日、会見でこう力説した。日本銀行が模索する追加利上げを念頭に置いているのは明らか…

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